解説
キャスリング権は、局面の履歴の一部を記録する。キャスリングは、キングがルークの方向へ2マス動き、そのルークがキングの反対側へ移る特別な着手である。対局開始時、各プレイヤーはキングが始まる側に一つ、クイーンが始まる側に一つの権利を持つ。
キングが一度でも動いた場合、対応するルークが一度でも動いた場合、またはそのルークが元のマスで取られた場合、その権利は永久に失われる。どちらの駒も初期マスへ戻しても権利は回復しない。そのため、駒の見た目の配置だけでは、がまだ可能かどうかを常に判断できるとは限らない。
権利が残っていても今は使えない場合
権利が残っていても、その手番にキャスリングできないことがある。キングとルークの間に駒がある、キングがチェックされている、つまり直ちに攻撃されている、またはキングが、つまり相手駒が捕獲できるマスを通過するか、そこへ到着する場合、キャスリングは一時的に妨げられる。これらの障害は後で消えることがあるが、一度失われた権利は戻らない。
キャスリング権は、反復によるの申請で局面を比較するときにも重要である。この申請では、同じ局面が3回現れたときに引き分けを求められる。同じ駒が同じマスにある二つの盤面でも、一方ではキャスリングが可能で、もう一方では不可能なら、規則上は同じ局面ではない。
用法と背景
チェスソフトウェアや局面形式は、キャスリング権を盤上の見える配置から常に復元できるとは限らないため、別の情報として保存する。
よくある混同
キャスリング権と、今すぐ合法的にキャスリングできること
権利が残っているとは、キングとルークがその履歴によって権利を失っていないという意味にすぎない。実際のキャスリングは、その時点のすべての条件も満たさなければならない。
出典
- 1.Article 3: The Moves of the Pieces, FIDE Rules Commission
- 2.Article 9: The Drawn Game, FIDE Rules Commission
- 3.Castling Rights, Chess Programming Wiki
