解説
実行済みの着手とは、物理的な着手の選択が確定した段階をいう。通常は、駒が、つまり動き始めたマスを離れ、プレイヤーが移動先マスで手を放す。この時点から、同じ手番の一部として別のマスへ移し直すことはできない。実行済みであることだけでは、その着手が合法だとは証明されない。
特殊な着手が実行済みになる時点
- 捕獲では、取られた駒を盤上から除き、取る駒を新しいマスに置いて手を放したとき。
- キングとルークを動かす特別な着手であるキャスリングでは、キングが通過したマスにルークを置いて手を放したとき。先にキングから手を放しただけでは、キャスリングの物理的な実行はまだ終わっていない。
- 昇格では、ポーンを取り除き、新しいクイーン、ルーク、ビショップ、ナイトを昇格マスに置いて手を放したとき。
着手を実行しても、常に完了したことになるわけではない。時計を使う対局では、通常、自分の時間を止めて相手の時間を開始するため、さらに時計を押さなければならない。この区別により、盤上では確定しているが時計ではまだ完了していない着手を、規則上表現できる。
一連の動作全体はに従わなければならず、着手全体を片手で行う必要がある。駒を動かせないプレイヤーは、規則を適用する審判が認めた場合に限り、補助者を利用できる。
よくある混同
キャスリング中にキングから手を放すこと
合法ならそのキャスリングを行う義務は確定するが、着手が実行済みとみなされるのはルークから手を放したときである。
出典
- 1.Article 4: The Act of Moving the Pieces, FIDE Rules Commission
- 2.Glossary of Terms in the Laws of Chess, FIDE Rules Commission
- 3.Article 6: The Chessclock, FIDE Rules Commission
