解説
ポジショナル・サクリファイスは、ポーンと駒の総価値である戦力を、ただちに取り戻す強制手順なしに差し出します。その代わりに、費用と釣り合うか上回る非物質的な利益である代償を求めます。より活発な駒、重要なマスの支配、傷んだ相手のポーン、ルークやビショップ、クイーンの開いた経路、相手ポーンの前進を止める安定したブロッケード、キングへの持続的な圧力などです。
難しい点は、こうした利益が駒ほど数えやすくないことです。差し出す側は、応手を強いる脅威をつなぐ能力であるを得て相手を長く制限できますが、相手に再編成、活発な駒の交換、余分な戦力の活用を許してはいけません。圧力が数回の即時的な脅威だけで続き、その後消えるなら、投資はおそらく不十分です。
代償を長続きさせる条件
- 活発な駒に安定したマスがあり、容易に追い払われない。
- 相手のポーン配置に、隣接する縦のファイルに味方ポーンがないや、どのポーンも守れないマスなど、修復できない弱点がある。
- 駒の開いた経路とキングの安全性により、毎手新しい脅威を作らなくても圧力を維持できる。
- 相手が、攻撃側の注意を分散させる能動的な脅威であるを具体的に作りにくい。
現代の一般的な用法では、具体的な連続手で戦力を回収するか結果を強制するとは異なります。用語は統一されておらず、古典的分類の一つでは、戦力を回収して局面が改善する見せかけの一種をポジショナル・サクリファイスと呼びました。そのため各著者の定義が重要です。
出典
- 1.Positional Sacrifice, Chess.com
- 2.Sacrifice (chess), Wikipedia
- 3.The Art of Sacrifice in Chess, Rudolf Spielmann, Russell Enterprises
