解説
逆行解析は、図面から過去へさかのぼって推論し、どのような合法な履歴がその局面を生み得たかを判断します。部分的逆行解析、つまりPRAは、特定の特殊手に関する権利を互いに独立して確定できない場合に適用されます。
通常、問題となるのはする権利とアンパッサンで捕獲する権利です。キャスリングはキングとルークを同時に動かす特別な手で、両方がそれまで動いていないことなどが条件です。コンポジションでは、局面によって不可能と証明されない限り認められます。アンパッサンでは、初期マスから2マス進んで隣に着いたばかりの相手ポーンが1マスだけ進んだものとして捕獲できます。アンパッサンが解答の初手である場合、その2マス前進が直前の手だったことを証明できなければなりません。
ある権利を維持するために必要な履歴が、別の権利を維持するための履歴を排除することがあります。PRAは一方を恣意的に選ぶのではなく、解答を相互に排他的な部分へ分けます。各部分は整合する権利の組み合わせを1つ仮定し、全体としてキャスリングとアンパッサンの規約が許す可能な組み合わせをすべて網羅しなければなりません。
2つのキャスリング権が相互に依存する場合
相互依存するキャスリング権についてPRAでは解答が得られない場合、Retro-Strategy規約、略称RSを適用します。そのとき、実際に最初に行われたキャスリングを許可されたものとみなします。これは依存関係を解決する形式的な方法であり、単一の履歴で両方の権利が共存したという主張ではありません。
用法と背景
部分的という語は解析が不完全という意味ではありません。両立する着手権の組み合わせごとに、局面を別々の部分として扱うことを意味します。
よくある混同
PRAと過去の推測
PRAでは、都合のよい過去を解答者が選べるわけではありません。合法性と規約によって可能性が残る権利の組み合わせを、すべて扱う必要があります。
出典
- 1.Codex of Chess Compositions, World Federation for Chess Composition
- 2.Castling and En-passant capture in the Codex 2009, The Retrograde Analysis Corner
