解説
選択的探索は、チェスに存在する膨大な可能性への対応方法である。各合法手から複数の応手が生まれ、その応手からさらに続き手が生まれる。その一つ一つの可能な手順を枝と呼ぶ。人間はすべての枝を同じ深さまで調べられないため、少数を選び、そこへ大部分の時間を使う。
選択は、真剣に調べる選択肢である候補手から始まる。プレイヤーは既知のパターン、局面の特徴、チェック、捕獲、直接的な脅威など相手の応手を制限する強制力のある手を使って、何に注目すべきかを決める。有望な枝を深く調べ、候補手が失敗すると証明する応手であるが見つかった枝を捨て、計算はまで進めるべきである。
効率とリスク
利点は効率であり、重要になりそうな決断へ計算を集中できる。危険は、意外な候補手を見落とすこと、一つの案へ早過ぎる段階で注意を固定すること、防御手を理解する前に捨てることである。意思決定中の発話を記録するを用いた研究は、どの枝を訪れたかを示せるが、選択そのものを正しくしてくれるわけではない。
コンピュータチェスでも、この用語は、局面を計算するプログラムであるが探索の一部を縮小または延長する技法を指す。資源を均等に配分しないという大原則は似ているが、プログラムされた基準は、人間の注意やパターン認識と同一ではない。
よくある混同
ほとんど計算しないこと
選択的であることは浅いことではない。選んだ枝には深い計算と慎重な評価が必要な場合がある。
すべての指し手を調べること
通常の局面で完全探索は不可能である。質は、良い選択と候補手の見落とし確認に依存する。
出典
- 1.Expertise in Complex Decision Making: The Role of Search in Chess 70 Years After de Groot, Cognitive Science / Wiley
- 2.Expertise in Chess, Cambridge University Press
